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2014年6月12日木曜日

カオス理論

 「風吹けば桶屋が儲かる」とはすなわち、①風が吹いて土ぼこりが舞う②土ぼこりが目に入り失明する人が増える③盲人の職業として三味線ひきがふえる(江戸時代の認識)④三味線には猫皮を使うため猫が減る⑤猫が減れば鼠が増える⑥鼠は桶をかじるので、桶がよく売れるようになる、というあるひとつの事象が伝播していくことで起こり得る因果関係の発生をこじつけた諺ですね。では、その伝で考えると、何をすれば古本屋が儲かると言えるのでしょうか。
 この場合は結論が先に決まっていますから、帰納法的に遡って考えた方がよさそうです。本の売上を妨げているのは、何をおいてもインターネットの普及でしょうか。ネットによって情報媒体としても嗜好品としても本は効用を失ってしまったと考えると、まずはネットを使えなくしたい。それには、駆除の困難な全世界規模のウィルス感染による長期に渡る通信障害などが起こるといいですね。ウィルスをばらまくのはハッカー。ハッカーは総じてIQが高い。IQの高い人間を育てるには胎教が重要。胎教にはモーツァルトの曲が有効。西暦2056年、生誕300年記念でモーツァルトが世界的にフィーチャー。
 というわけですので、2056年を境に古本屋が儲かる機運が生まれるという言い方がより正しいでしょうか。あと少しの辛抱です。




『首塚の上のアドバルーン』 後藤明生 
講談社文芸文庫 1999年10月10日初版
   帯なし                 
偶然と必然をアミダクジ式につなげる語り口
後藤明生の真骨頂。           
SOLD OUT

 

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