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2018年5月23日水曜日

宋磁に相似した草字のために

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 楷書を知らずして草書を書けるのか、デッサンを理解することなく絵が上達するのか、スパーリングもしないでブラジリアン柔術が強くなるのか、という疑問符が脳内を渦巻いてとどまることを知らないので、出光美術館で開催中の『宋磁 ー神秘のやきもの』を見てきました。ふだん古陶磁を味とか雰囲気だけ見て済ませがちな古物商にとって、謂わばやきものの太い土性っ骨である宋磁を知ることは、自己流の草書を見直すいい機会に違いないと思ったのでありました。と言って、一度見て突然やきものに開眼するわけもなく、例によって、くれると言われたら何もらおうかなーとヌルい感じで見てただけですが。
 何を見たって結局は欲しいものを選別してるわけで、なかなか欲望を解き放って純然たる勉強に徹することができません。で、何が欲しかったかというと、五代〜北宋のものだという青磁盤です。径が五寸もない縁の立ち上がりが低い素文の小皿みたいなのですね。均一な青は白根山の湯釜みたいで、見てると怖くなります。これがもっと研ぎ澄まされると、汝窯の水仙盆のようになるのでしょうか。
 なんにしろ、当時の経済大国の一大産業の一端を物欲だけで見ていては話にならないので、もう二回ぐらいは見に行こうと思っています。やたらと役に立つ陶片室と眺めのいい無料の喫茶コーナーだけでもその価値はあります。

店にある中国関連もの 磁州窯の高脚杯とか天津甘栗の
袋(日本のですが)とか明末(崇禎)の古染付皿とか   
お気軽にお問い合わせください           

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