開業前のお話です。古本とか古道具とかを売ったり買ったりして生きていきたいなあ、という思いをベテラン古書店主に相談したところ、「店を持つなら、物件を取得して内装に手を入れて什器を揃えて在庫を確保する。それでだいたい2,000万円ぐらい」と言われました。二千万!それだけの金を動かせる度量と甲斐性があったら、そもそも古本屋になりたいというメンタリティに陥らないのではないかと思いましたが、口には出さず、「ほほお」とつぶやいて謎めいた表情をつくり、遠くを見つめました。
いずれは法人化して店舗を増やし、従業員を雇い入れ、港区あたりのランドマークとなり得るような商業施設にテナント出店して、業界内でも稀なビッグサクセスをつかんだ人物として世間の耳目を集めたいわけではないのです。そこは声を大にして言いたい。ひとまず食べていければいい。そこはどうしても声が小さくなってしまう。いい年して好きな事で食っていこうとは、成熟してない証なのか時代からズレすぎているのか。
『フェルディドゥルケ』ヴィトルド・ゴンブローヴィッチ 平凡社ライブラリー 2004年12月8日初版 背少ヤケ 帯 30歳なのに学校の6年級に入学させられた主人公の 反-成長譚。未成熟は成熟の欠如ではなく、成熟が 未成熟の欠如なのだという作者の思想が表された 突拍子もない傑作 1,200円 |
赤いプラスチックのピクニックセット 高さ12.5センチ直径6.5センチ 筒の中には入れ子のコップが3つとスプーン1本、 フォークが3本にナイフが1本 童心へといざなう発色の良い赤色。災害携帯用としても。 SOLD OUT |
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