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2014年5月17日土曜日

どんぶり

 今日の八丁堀は古物漁りにうってつけの陽気です。ギャラリー巡り、下町散策のついでに足をお運びいただけましたら幸いです。

 周到な準備のもとに事を進めるか、出たとこ勝負で成り行きに任せるか、皆さまはどちらのタイプですか?前者は小説家でいえばギュスターヴ・フローベール、安部公房、映画監督でいえばカール・ドライヤー、溝口健二、噺家でいえば8代目桂文楽、後者は小島信夫、磯崎憲一郎、ジャン=リュック・ゴダール、5代目古今亭志ん生といったところでしょうか。
 さて、当店の生い立ちの経緯をカテゴライズすれば、当てはまるのは確実に後者です。思いつきの物件取得、かなり目の粗いザルのような勘定。事業計画も資金繰りもすべては天の采配に身を委ねました。それにしても、ゴダールや志ん生を引き合いに己を語るとは、ずいぶん図々しい話です。成り行き任せから斬新さや奔放さを差し引くと、残るのは怠惰な凡庸さでしょうか。もし時間を巻き戻せるのなら、もっと綿密な計画を練ってから始めますか?と聞かれたら、謹んでお断りしますと答えたいものです。

『各務原 名古屋 国立』小島信夫 講談社
2002年3月29日初版 帯
2,000円
電卓 EL-8100S型 シャープ1974年製
縦121横84厚さ29ミリ    
稼働状態良好 ストラップ欠け
SOLD OUT  


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