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2019年4月29日月曜日

弴's ハウス

 箍が外れたような狂気の10連休にも当店は営業いたします。開店時間の遅れなどがある際は事前にお知らせします。世の喧噪から隔たった異空間にぜひお運びください。
 ただ、5月3日(金)&4(土)は『鎌倉古美術展 2019春』出店のため弴の元自宅に行っておりますので、どうぞそちらにお出掛けいただけましたら幸いです。弴というのは、白樺派の作家の里見弴のことで、下の名を呼び捨てにするような間柄ではまったくないのですが、そんな気安さを許してくれる気がする今日この頃。皆さまもざわめく若宮大路を縫って、谷戸の奥、里見弴旧邸西御門サローネまでお越しくださいませ。できれば途中で紅谷八幡宮前に寄ってクルミっ子アイスを食べたいのですが、今回は叶わないかもしれません。もし食べたという方がいらしたら、感想をお聞かせください。
 逆光は結構な古手の漆の片口や割と愉快な蛙の容れ物などを持参します。蛙は、かつて柳宗悦の長男坊、宗理も拾い上げたこともあって、二回りほど大きなものが民藝館にも所蔵されています。ぜひ会場でお手に取ってご覧ください。それでは、ご来場を心よりお待ち申し上げております。





2019年4月10日水曜日

イベントジャンキー

 昨年の秋に引き続いて『鎌倉古美術展 2019 春』に出店いたします。会場はお馴染み、かどうかは分かりませんが、里見弴の旧邸である鎌倉西御門サローネです。白樺派のリア充野郎の家になんか行く気はしねえ、という方もいらっしゃるかもしれませんが、里見自身は鷹揚な人柄で結構いい奴だったようなので、偏見を捨ててお運びいただけたら幸いです。日時は5.3(金)/4(土) 11時-17時半。連休中の鎌倉なんか、いかにも人でごった返していそうに思われがちですが、鎌倉市の観光基本計画策定の報告書などを見ると、やはり混んでいるみたいです。それじゃ止めとくかと言わず、ここはひとつ令和改元後早々の古物のイベントということで、万障お繰り合わせの上ご来場くださいませ。
 鎌倉古美術展から遡ること一週間ほど、『東京アートアンティーク 日本橋・京橋美術まつり』にも参加いたします。弊店の所在地は八丁堀なので、イベントタイトルを真に受ければ詐欺に当る可能性もありますが、同じ中央区の誼みという厚情を賜り、昨年から末席に加えていただきました。現在配布中の地図を見ると、たしかに末席感が漂っていて、微笑みを誘わずにはおりません。会期は4.25(木)-27(土)。終わりゆく平成に向けて万感の思いを込めて汽笛を鳴らすようなイベントです。万難を排してのお越しをお待ちしております。
 それともう一つ、これは当店のイベントではありませんが、去年の夏の終わりにウチで展示をしてくれたYoshino Yashimachiさんのかごバッグ展が神楽坂のラ・ロンダジルさんで開催されています。逆光での初めての展示以来、百貨店や有名店からの引き合いが増えて忙しくしているようで、こちらとしては「友がみな我よりえらく見える日よ」状態ですが、それもまた人生の機微として味わうべきものであるのでしょう。新作を引っ提げての展示会のようなので、ぜひ足を運んでください。では卯月もまたよろしくお願いいたします。



新色の白が眩しいかごバッグ展。銀色を混ぜてどうかすると、
白くきれいに発色するとか、本人に教えてもらいましたが、 
忘れました!在廊予定をご確認の上、ぜひ本人に聞いてみて 
ください。4.9(火)-20(土) 12時-19時 15(月)は休み 日曜日と 
最終日は18時まで。                   



2019年4月1日月曜日

う鎌る倉古し美ドリ術フ展ト

 こうして文章を綴っている時点ではまだ知らずにいる新しい元号ですが、一夜明ければ話題はそれで持ち切りになるのは分かっているので、今のうちに宣伝しておかなければならないことが二つ。などと書いているうちに一夜が明けてしまい、案の定話題は新元号で持ち切りです。もはや誰も漆器のことを口にしようとさえしません。だからこそ声高に叫びたい。一つめは会津若松のスラッシュ四天王(他三人は未定)こと相田雄壱郎の展示会『うるしドリフト』開催中ということ。会期は4.3(水)まで。職人としての矜持と工芸への明敏な批評性の絶妙な混淆を多くの方に見ていただきたく思います。
 二つめは5.3(金・祝)/4(土・祝)に開催される『春の鎌倉古美術展』に参加いたします。ということのご報告です。連休の只中に観光地に行くほど酔狂ではないと思っている方も、改元後初のイベントということで、ここはひとつ物見遊山を決め込んでお運びをいただければ幸いです。名品を取り揃えて、などと迂闊には言えませんが、おもしろいものを準備してお待ちしている予定です。なにとぞよろしくお願いいたします。




呪事と祝事を同時に表徴したようなフォルム。

白漆の発色が美しい前菜皿。難しいとされる際の塗り分けも見事。


今回のDMに採用されたのは逆光の品物。追って紹介いたします。