カフカ的不条理とは、例えば、ビルの一室で古本屋がぼんやりと時が過ぎるのを待っているという状況にも当てはまるでしょうか。単に職務怠慢じゃないの?と言われたら、そうですよね!と爽やかに返さざるを得ないのですが、本やガラクタをどこからか集めてきて、それに値段を付けて、いくばくかの利ざやを取って生きていこうという態度は、やはりどこか不条理めいている気がします。高度資本主義社会においては否定されかねない業態でありながら、だからこそ生きていけるという、不安とおかしみに満ちたところもどこかカフカ的です。
|
『カフカ短編集』池内紀編訳 岩波書店
1990年5月25日第12刷
SOLD OUT |
|
鳥追い
ピレネー地方辺りで使われたと思われる音を出して鳥を
追い払う道具。軸を持って回転させるとギコギコ音がする。
立てかけた姿は、カフカの短編「父の気がかり」に出てくる
オドラデクのよう。
14,000円 |
0 件のコメント:
コメントを投稿