9/21(日)は有楽町の東京国際フォーラムで開催される
大江戸骨董市に出店いたします。皆さまのお運びをお待ちしております。
13日土曜日に、店を閉めて帰宅した後、身じたくを整えなおしてふたたび東京駅に出て、高速バスの夜行便で名古屋へ行ってきました。三連休ということもあってかバス乗り場はすごい混雑で、到着待ちの人たちが座り込んで足の踏み場もないほどでした。実際に2人ぐらいは踏んづけてしまった気がします。すみませんでした。
乗ったバスの作りが手狭で、窮屈でほぼ一睡もできないまま、朝6時過ぎに名古屋駅手前の笹島に到着。朦朧とした頭上には爽やかな快晴の青空。その下をバスから降りた人間が一斉に名古屋駅に向かいます。まずは名高い喫茶店のモーニングを求めて交差点をぐるぐるウォーニング。と、どうでもいいライムをかましながら歩き廻るも、なにしろ初めての土地、駅前にあるはずの有名な「リヨン」さえも見つけることができず、結局は空腹に堪えかねて、JR駅構内のすみっこに佇むドトールにて朝食。
そして市営東山線と名鉄瀬戸線を乗り継いで、尾張瀬戸駅へ向かいます。目的地はそこから歩いて数分の「
瀬戸蔵ミュージアム」という公益財団法人施設。とあるブログで、そのミュージアムの3階にあるという発掘の山茶碗を編年でずらりと並べたコーナーの写真を見て、いったい誰がこんな地味な博物館に行くのだろうかと思い、自分が行くことにしたのでした。そんなマイノリティの優越に浸りながら、各駅電車に50分ほど揺られて着いた終着駅が尾張瀬戸です。
最果ての街にポツンとひとり降り立つ、つげ義春的光景を夢想していたのですが、どうも改札から出る人の数が尋常ではありません。これほどの人が山茶碗に関心を!?さすが焼き物の土地だ・・と驚いていたのですが、どうやらこの日は、近隣の陶器屋や窯元が商品を安値で放出するせともの祭りがあるみたいです。川を挟んだ両側道沿いにテントがズラリと連なっています。陶器だけでなく食べ物の出店もあり、朝早いにもかかわらず賑わいが始まっています。横手やきそばの露天もあります。瀬戸と横手ではずいぶん距離があるけど・・と思いましたが、そういう鷹揚さがお祭りなのでしょう。
さて、目的の瀬戸蔵ミュージアムは予想外に立派な建物で、施工には相当費やしたことが想像されます。
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長机がいっぱい並ぶところが
商工会のお祭りっぽいですね。 |
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吹抜けの天窓から青空が |
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入ってすぐ。昔の瀬戸線。 |
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猿投です。上から三段目の左端の
段皿は欲しいです。 |
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端正な形の初期山茶碗 |
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一挙陳列といったおもむき |
瀬戸の発掘物を堪能してから名古屋に戻り、せっかくなのでランチにひつまぶしを食べることにしました。まずは名鉄9階の「まるや」に行ってみるも、今日中に食べることは不可能ではないかと思われるほどの大行列。ぼんやりと食べログあたりで察しをつけて、笹島交差点方面の「うな善」に行ったらすぐに入れました。名物にうまいものなしと言いますが、うな丼をだし汁で食すなんてうまくないわけがないわけで、実際たいへん旨いものだと思いました。
食後は市営桜通線で車道まで出て、ギャラリー「
feel art zero」で開催中の「遥かなるシルクロード 長谷川竹次郎」展を見てきました。人間国宝に師事した作家が手がける金工の茶道具となると、自分には縁遠いだろうと思っていましたが、中に入るなり欲しいものが数点目につきます。危険な兆候です。自分へのご褒美と言ってものを買う人がいますが、私の場合、褒美に価する働きがありませんのでこの言い訳は通りません。結局しばらくギャラリー内を右往左往して、これひとつ買ったからといって即廃業に追い込まれるわけではないと理屈をつけて、小さなものを一個購入。泣きたいような嬉しいような気持ちで名古屋に戻りました。
次は名鉄本線で神宮前まで行って熱田神宮を参拝。改札を出てすぐに見える鬱蒼とした木々からして社格の高さがうかがえます。ジャリジャリと砂利を踏みしめながら本殿をお参りしてから、神宮内の茶屋で休憩。蚊におののきながら大盛りのかき氷を平らげました。名古屋に戻り、名鉄地下街の「コンパル」にて帰りの高速バス車内で食べるエビフライサンドを購入。ひつまぶしやら竹次郎やらエビフライやら、喜寿のお祝いかと錯覚するような贅沢ぶりですが、これが人生の余剰というものでしょうか。
帰りのバスは横浜あたりで渋滞にひっかかり、東京駅到着が大いに遅れました。最寄地下鉄の終電までもはや数分のところを、カラックスの登場人物になったつもりで真夜中の街を疾走して、ギリギリ間に合にあった次第。コンパルのエビフライサンドは超絶的に旨いものでした。
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熱田神宮東門を入ってすぐ
木のトンネル |
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樹齢千年を越すと言われる楠木 |
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名古屋コーチン?参道を堂々と横断 |
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強行スケジュールでしたが
楽しい旅でした。 |
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