ガリガリ君シリーズの味の再現性の高さは、つとに話題にはなっていますが、今回の商品もすごい仕上がりです。一口食べてまず驚くのは、そのグレープフルーツ度の濃厚さです。通常は香料で風味だけをつけたものが多いと思いますが、これはこの手の氷菓子としては異例の50%もの果汁を使用しているというのです。そのため、グレープフルーツの酸味はもちろんのこと、あの独特の苦みまでも再現することに成功しています。そして外皮の黄色いところをガリガリかじっているとルビー色の部分が出てきます。「W」とはこのことを指して言っているのでしょう。そこにはつぶつぶの「さのう」を表したゼリーが入っていて、ぷにぷにとした食感が変化球となって楽しめます。とにかく美味いものを作りたいんだ、という開発魂と職人気質には恐れ入ります。
梨味が出た年は売切れで入手が困難な状態が続きましたが、今回はできれば食べたい時には、いつも品切れずにあってほしいと思います。ただ、欲望がいつでも金銭と代替可能であることを当然と感じてしまうのも怖いことかもしれません。今年のガリガリ君は、そのことを人類に知らしめる使徒の役割を果たすために生まれてきたのかもしれません。
『ロマネスク』写真 名取洋之助 解説 柳宗玄 慶友社 1962年5月15日初版 函 ビニールカバー 栞仕様の目次 表紙見返し剥がし跡 |
SOLD OUT |
0 件のコメント:
コメントを投稿