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2014年7月19日土曜日

ガリグレ

 先日初めて食べたガリガリ君のグレープフルーツ味の完成度の高さに、度肝を抜かれました。世間的には、この件に関して大きく取り沙汰したものを見ていないのですが、何か報道管制のようなものが敷かれているのでしょうか。このガリガリ君、正確には「フルーツなガリガリ君とびだせWグレープフルーツ味」という名が商標として登録されています。セブンイレブンで販売されているのを初めて見かけたのですが、どうやら赤木乳業株式会社と株式会社セブン&アイ・ホールディングスの共同開発商品だとのこと。つまり購入できるのは、セブンイレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマートだけなのです。
 ガリガリ君シリーズの味の再現性の高さは、つとに話題にはなっていますが、今回の商品もすごい仕上がりです。一口食べてまず驚くのは、そのグレープフルーツ度の濃厚さです。通常は香料で風味だけをつけたものが多いと思いますが、これはこの手の氷菓子としては異例の50%もの果汁を使用しているというのです。そのため、グレープフルーツの酸味はもちろんのこと、あの独特の苦みまでも再現することに成功しています。そして外皮の黄色いところをガリガリかじっているとルビー色の部分が出てきます。「W」とはこのことを指して言っているのでしょう。そこにはつぶつぶの「さのう」を表したゼリーが入っていて、ぷにぷにとした食感が変化球となって楽しめます。とにかく美味いものを作りたいんだ、という開発魂と職人気質には恐れ入ります。
 梨味が出た年は売切れで入手が困難な状態が続きましたが、今回はできれば食べたい時には、いつも品切れずにあってほしいと思います。ただ、欲望がいつでも金銭と代替可能であることを当然と感じてしまうのも怖いことかもしれません。今年のガリガリ君は、そのことを人類に知らしめる使徒の役割を果たすために生まれてきたのかもしれません。




 
『ロマネスク』写真 名取洋之助 解説 柳宗玄
慶友社 1962年5月15日初版      
函 ビニールカバー 栞仕様の目次
表紙見返し剥がし跡        
SOLD OUT







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