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2017年8月9日水曜日

坂の上で

8/13(日)・14(月) 夏休みです。
   15(火) DMの撮影のため16時頃の開店です。

インスタグラムもどうぞご覧ください→👃 


 このところ毎週行ってる出張業務が先方の都合で急遽なくなったので、ぽっかり空いた時間を使って気になってる展示を見てきました。Kaikai Kiki Galleryの『陶芸←→現代美術の関係性ってどうなってんだろう? 現代美術の系譜に陶芸の文脈も入れ込んで』と國學院大學博物館の『モノの力 ヒトの力 縄文から現代まで 人と工芸の間にやどるチカラ』です。二つの展示に共通するのは、会場が駅から少し離れていて、そこに辿り着くまでにかなりの資産を持っていそうな人たちの家々を横目に坂道を上っていくところでしょうか。それと入場無料なところですね。現代美術、陶芸、工芸、骨董、古道具等々、これらのファクターを同一地平上で眺めてみると何が起こり得るか、もしくは何が起こるのかを考え得るか、ということを考えさせられました。とか言って本当はたいして考えてないのですが、ごちゃごちゃと仕入れた物を並べて売ることを身過ぎ世過ぎとする身としては、何かこういう(どういう?)流れが来てそうな来てなさそうな今とは、一体どんな時代なのかを知りたい欲求に駆られます。振り返ってみればあれこれ言えることも、今まさに流れゆく日々に起きていることを言葉にするのは難しいものです。ぜひご覧になってその足で弊店にお運びいただき、ご意見を聞かせていただきたいと思います。ちょっと宣伝がこれ見よがしでしたでしょうか。では、お待ちしております。



Kaikai Kikiは8/30(水)まで
國學院は10/9(月・祝)まで



縄文土器、タイル、現代工芸。

 
 

2017年8月7日月曜日

あの夏、いちばん静かな馬鹿

 何かがゆっくり狂っていったあの夏、僕らはまた性懲りも無くいつもの場所へと向かっていったんだ・・。導入部にそんなナレーションがかぶさりそうな日曜日の大江戸骨董市、生命の危機を賭してまでお運びくださった方々に感謝申し上げます。
 早朝、家のドアを出た瞬間からすでに危険な匂いが漂っていましたが、建物に包囲され人が大勢集まる国際フォーラムではその危険度は最高潮に。延々と35度のぬるま湯に浸かり続けるも、何の効用があるわけでもなく、むしろ時間とともに体力が削られていく「東京有楽町温泉~不快の湯~」といった様相を呈しています。どうあれ手持ちの商品を売らなければいずれ危険に晒されるのだから、暑いのなんのと言ってられません。行商終了まで体力を温存するべく燃料効率のよい動きに徹しておりました。物陰でやけにひっそり静かに商いをしている者を見たとしたら、それが当店、逆光のはずです。どうぞ末永いご贔屓を賜りますようお願い申し上げます。
 折を見て、フルーツパーラーゴトーの食べログ最新記事をのぞいていると、白桃のパフェがすでに出ているとのこと。これはもはや売上の多寡にかかわらず帰りに寄るしかない、事態はそこまで切迫しているんだ!と何の整合性もない理屈に頭が支配されていた午後。それもすべては太陽のせい・・。
 というわけで商いを終えると、店に荷物を置きに戻り、そこから浅草まで猛ダッシュ(気持ちのうえで)。が、すべての果物を提供し尽くしたとかで、本日の営業は終了との無情のお知らせ。この時期のフルーツパーラーゴトーは、やはり時節柄そうした事態が起きるようなので、お出かけは早めの時間をおすすめ致します。そうして異邦人のように途方に暮れながら浅草を彷徨いつつ辿り着いたのが、「珈琲アロマ」です。人として絶対に行かなければいけなかったのに、初めて来た場所。なにしろ、冷たい飲料物とちょっと塩気のある食物を摂取しなければどうにかなってしまう状況下でしたので、レモネード(400円)とホットドッグ(280円)を注文しました。そしてこの地で半世紀以上続き、名店と呼ばれる謂れを身体の奥底で理解したのでした。こういう店を目指して商いを続けていかないとなー、とこれといった根拠もなく思いつつ、重くなった足を引きずって帰宅しました。それではどうぞ今週もよろしくお願い致します。

遠慮しつつ撮ったので半端な写真。
ホットドッグにはペリカンのコッペパンが
使われています。           

唐突に店内写真。行商後の荷物がそのままの散らかった
店内。いろいろあるので、見にいらしてください。  
                 

NY在住の若きアーティストの作品も届いています。
後日ご紹介します。               

2017年8月5日土曜日

ネステッドストラクチャーにおける台形について

8/6(日) 有楽町東京国際フォーラムの大江戸骨董市に出店。

インスタグラムでの商品紹介もどうぞご覧ください→👃


 うつわノートに台形がやって来る。いつの頃からか、そんな謎めいた噂が巷に流れはじめました。聞けばこの度の企画では、古書・古物の販売だけではなく、飲食の提供もするというのですから、ふだん国立のお店でやってることをそのまま川越で再現するわけです。もとよりいろんな物や人がやって来るうつわノートですが、今回は店が一軒丸ごとやって来ました。モールに専門店が出店するインショップ形式ではなくて、なにしろ店舗が丸々もうひとつ別の店舗に入れ子のように収まって営業する仕組です。例えてみれば、豊島園の敷地でサンリオピューロランドが操業するようなものでしょうか。一体どういうことなのか。とにかく疑問は現地で解消しろという、宮本常一の心意気で川越までフィールドワークに行ってまいりました。
 国立界隈で台形を贔屓にしている人たちにしてみれば、川越までの出張期間は休業されてしまうのですから、ともすれば理不尽な企画だとも思われかねません。しかし何も思われないでいるぐらいなら、むしろ憎まれた方がいい。「愛の反対は憎しみではなく無関心である」byマザー・テレサ。そんな想いが辣腕・うつわノート松本さんの胸に去来しなかったと誰が言えるでしょうか・・。などと思っているうちに川越に到着。久しぶりの蒸し暑さ復活で、なかなか苛酷な環境の小江戸の街。いつもなら意気揚々と歩いていくところを、思わず小江戸名所めぐりバスに乗り込んでしまいました。うつわノートへは川越駅東口バス乗り場3番から出ている小江戸名所めぐりバスで喜多院前下車、そこから徒歩1分です。
 今回の展示タイトルが『台形展 キッシュロレーヌと土俗面』。もしかしたら有史以来、一度もなかった組み合わせかもしれません。それがどんなものかは、どうぞ実物をご覧になってください。悠久の時の流れをもってしても、出逢うことのなかった物たちによる新たな概念の創出。夏休みの怖るべき思い出づくりに、ぜひおすすめ致します。

入るなりこんな感じです。美味しいスイーツを
提供する場所とは思えません。       


右を見るとこう。

後ろを振り返ればこう。

不可思議な飲食空間。
台形的概念とうつわノート的概念の邂逅。

冷珈琲とタルトフロマージュ。
相当美味いです。      





 
 
 

2017年7月27日木曜日

NARUKO -ナルコ- 疾風伝

30(日) 葛飾区青砥淡之須神社骨董市に出店 9時〜17時雨天中止

インスタグラムで店内の商品をアップしております→👃


 連日の暑さでこのブログ自体が溶けてなくなったのかと思っていたら、まだありました。ぜひお目通しくださいませ。
 月・火と店を休んで、出張と称して鳴子温泉まで行ってきました。日々の苛酷な業務に蝕まれた体を、弱アルカリ性のやさしい鳴子の湯で回復させる必要に駆られたからです。というのはもちろんウソで、いくら自由主義経済の世の中だからと言って、ちょっと自由すぎやしないか?との誹りを免れ得ないほどの暢気な自由業。あまりにマイペースなので、本当にこれでいいのだろうかと却って疑心暗鬼になりがちな職種です。
 さて自分にとっての鳴子は、温泉とすばらしい風景と漆工小野寺公夫の住む町。昨年弊店にて開催して好評をいただいた小野寺さんの展示を今年もまたやりますよ、という運びになっておりまして、その打ち合わせというか茶飲み話をしに、とても速い乗り物(新幹線)を使って行ってきたのでした。
 なんでも小野寺さんが逆光オリジナルの商品を作ったとのことで、そんなもの作られても販売責任を取れないじゃないか、と焦りながら駆け付けたわけです。栗材のいいところを使ってベンガラで仕上げたものですが、もったいぶって写真はアップいたしません。というか、撮るのを忘れました。ご案内のDMには載せますので、なにとぞお待ちくださいませ。展示情報は追ってお知らせします。10月を予定しておりますので、手帳のすみっこに「10月。公夫、見に行く」とメモしておいていただけたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。


快適かつ速い乗り物。

尿前の関にある里山カフェ「さとのわ」。元は築150年の
古民家。                      

曇りがちなる旅の空。というか土砂降り。 
宿泊した「みやま」周辺。小野寺さん家もすぐ近く。

石祠や碑が点在しています。



山懐の集落の風景。

通称「風の道」。このまま風に乗ってコート・ダジュール
あたりまで飛んでいってしまいそうな雰囲気。     

フォトジェニックな石祠も。




2017年7月3日月曜日

檬果を喰らった

インスタグラムで商品を紹介しております。ぜひご覧ください→👃

 文月最初の日曜日、有楽町の東京国際フォーラムまで行商に出掛けてまいりました。蒸し暑いなかをたくさんの方にお運びお買い上げいただきました。どうもありがとうございます。仕入れた物が動くのを目の当たりにすると、生き延びる資格を与えられたように思えるのが、この生業。ですから、万感の思いを込めて買った物が手にすら取られない時の索漠たる気持ちも推して知るべしです。上気したり青ざめたり、店主の顔面ウォッチングもまた骨董市の醍醐味かもしれません。などと書いていられるうちは、まだ大丈夫だと思いたいものです。
 というわけで、己を鼓舞するために数ヶ月ぶりの浅草フルーツパーラーゴトー詣でへ。この時期であれば、やはり宮崎産の完熟マンゴーパフェを頼むのが、自分自身への福利厚生として正しい選択だと無理やり思い込みました。あの「太陽のタマゴ」も出ていましたが、3,000円(税込)の値段にはさすがに腰が引けて、1,980円(税込)の方をチョイス。それだって、仄かに甘い罪の意識に苛まれそうな価格ですが。この値段じゃ気の利いた端皿の一枚も買えないのだから、それを思えばべつにどうってことない。とかなんとかブツブツ言いながらパフェを食べてる人物は、まず古物商でしょう。職質にかけたら、古物商許可証が出てくるはずです。とにかく、大地の善きエナジーを凝縮したような果実は、一度は食べなくてはならないものだと思います。マンゴーはそろそろ終わり、間もなく桃が始まる頃です。
 さて、文月です。諸説あるようですが、短冊に詩歌をしたためて、書道の上達を祈ったのがその名の由来だそうです。文字や言葉に縁のある月に、詩誌「カナリス」の最新第5号が入荷しました。主宰のひとり、詩人の藤原安紀子さんが手ずから持って来てくださいました。税込1,080円。逆光にて発売中です。
 では、今週・今月もどうぞよろしくお願い致します。

宮崎産完熟マンゴーのパフェ
マンゴーの栽培は古く紀元前のインドまで遡り、
仏教では聖なる樹とされているそうです。   
6月のある日の店内風景です。



カナリス五号
言葉のエッジが際立つスクエアの判型。







2017年6月7日水曜日

練り歩け、死の彼方まで!

 8(木)から始まる中央区古物商星屑伝説『点店5』の準備が終わりました。というか、いつものことではありますが、終わったことにしました。そうでも思わなければ、ドガの絵が加筆と直しによって完成の日の目を見ることがないがように、点店の準備も永遠に終わらない気がするのです。今回のタッグパートナーは、文教都市国立で美味しい料理やプリンを出したり、民間信仰遺品などを売っている、他にあまり類例のない店「台形」の伏木さんです。点店には、作られた意図が不明な木彫品を多く出してくれました。それらがズラリと並ぶさまは、あたかも東京ガールズコレクションのランウェイを練り歩くモデルたちのようです。と言おうと思って写した写真を見てみたら、どちらかというとレミングの死の行進のようでした。なんにしても、いろいろな意味で素敵な展示だと思いますので、ぜひ見にいらしてください。
 陳列終了後はイベントの盛会を祈念して、日本中華料理界の至宝「中華シブヤ」に行ってきました。なんだか胸がいっぱいで食欲もあまりなかったのですが、ビール中瓶とホイコーローとエビトーストと鳥唐揚げとライスとラーメンを注文しました。これで3,180円。安いですね。シブヤはこの八丁堀の地で50年続いているそうです。逆光もあやからなければいけません。それでは『点店5』、どうぞよろしくお願いいたします!






何か気になるものが写り込んでしまっていたら、
ぜひ駆け付けて現物をご覧になってください。 

2017年6月1日木曜日

六つ数えろ

6/3(土) 日本橋こっとういちに出店します。

6/8(木)〜11(日) 中央区古道具イベント『点店5』開催。
イベント準備のため6(火)は16時に閉店、7(水)は臨時休業いたします。

インスタグラムで店内商品を紹介しております→👃


 早くも6月。混迷した現代の日本社会を象徴するようだった5月の当店の経営状況。と、取ってつけたように政治のせいにしてみたりして、ため息の花だけ束ねたブーケが口から漏れる今日この頃。しかし6月はイベントの季節です!以前にご紹介したように、古物の企画だけ拾ってみても、人は東日本橋・新川・八丁堀・新富町⇄神楽坂⇄南青山のサイクルを永劫回帰のように廻らなければならないのです。この時、各店舗の社会的地位だとか推定総資産額などを考慮に入れたりしてはいけません。ただフラットに虚心にそれぞれの古物を見て、一体何が必要で何が必要でないのか、見分ける力を持っているのが若さだと思う。という代々木オリンピックプールの尾崎豊的スタンスも時にはアリなのかもしれませんね。なにはともあれ上半期最後の月、この商売これからが本格始動ということで、どうぞよろしくお願い致します。


ヒリヒリするような危うい均衡の上に成り立つ現代の縮図