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2018年11月14日水曜日

何気ない陽溜まりに

 土日の鎌倉古美術展には、たくさんの方のお運びとお買い上げをいただきました。どうもありがとうございます。出展者のうち、誰の日頃の行ないによるものなのか、優しさがしみてくるような小春日和の穏やかな日の中での開催でした。会場の西御門サローネには買い手として来たことはありましたが、立場変わって品物を見せる側に廻ると、また違った雰囲気が感じられます。今回自分は洋館母屋の奥、中二階みたいになった高床式の茶室の一画を宛てがってもらっての行商です。横を見れば西荻窪のレジェンド、前を見れば奈良の俊英。初出店の身にすれば、緊張に身を震わして然るべきところを、荷解きして畳に座り込んだらすっかり落ち着いてしまいました。主宰・出展者の人柄が滲み出た展示会のような気がします。あまりに和みすぎて、お客様に失礼があったかもしれません。なにとぞご容赦願います。
 品物は当然のことながら、各位の得意とするものが並びました。古写経、初期伊万里、漆器、東南アジアもの、ジャンク等々。玄関先には柚子と銀杏まで売ってましたが、こちらは骨董品ではなく新鮮なものです。若宮大路まではすごい混雑ですが、小径を入って山に向かって歩いていけば、すぐに閑静な住宅地になります。西御門の地名は、源頼朝邸の西門に位置していることが由来で、21世紀の今も中世の谷戸の匂いを濃厚に漂わせています。まだ行ったことないなーという方は、次回春の開催の折に散策がてらぜひお運びください。繁忙期の観光地なんて行く気がしないという方も、かえって谷戸の奥まった長閑さを味わう絶好の機会だと思って、どうぞお出掛けください。


二日目の朝ご飯を食べた「あさくさ食堂」。向いのお洒落な
定食屋が行列してたので仕方なしの選択だったのですが、
色々な意味でおそるべきレベルの高さ。鎌倉に来るごとに
目にはしていたのですが入ったのは初めて。大正15年創業。
鎌倉古美術展とセットでぜひ。            

西御門サローネ。玄関。住んでみたいけど、手入れが大変
そうで、すぐに心が折れてしまうでしょう。      

奥の高床式の茶室。


小体な庭もいい感じです。




春もどうぞよろしくお願い致します。

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