ゴードン・マッタ=クラークといえば「ビルディング・カット」シリーズ。石川五エ門が斬鉄剣でぶった斬ったような絵面のインパクトが凄いんですが、現物が残っているわけもなく、映像やドローイングを見るだけじゃ物足りないだろうなーと思ってました。が、展示空間の素晴らしき作り込みによって、二次的・付随的な資料が作品そのものとなって立ち上がってくるようでした。とにかくおもしろいので、皆さんぜひ見に行ってください。そしてその後は最寄りの竹橋から東西線で一本、茅場町で下りて、MAREBITOに寄ってから宮川で唐揚げ定食を食べて逆光に寄り、新富町に抜けてさんのはちに行くという、黄金のコースで都市空間を満喫してください。
マッタ=クラークは料理を通してのコミュニティの形成ということにも興味を持っていて、仲間内で「FOOD」というレストランを経営していました。貧乏なアーティストに旨いものを食わせたり、そこで働いてもらったりする、食べ物をパフォーマティブなアートの一環として捉えた先駆でもあります。彼の創作は作品が作品なだけに、アトリエでの孤独な営為にはならずに、いつもどこかで集まって何かやってるという印象です。「合同、まったく楽」と思っていたのでしょうか。
会場内、一部を除いて撮影可です ぜひ実地に足をお運びください |
映像作品『フレッシュキル』 マッタ=クラークの運転するトラックがとつぜん ブルドーザーと衝突、その後スクラップされ埋められる モンテ・ヘルマンの映画みたいでとてもカッコいい |
いま当店にあるゴードン・マッタ=クラークっぽい商品です 笠石ののった石龕仏 花崗岩なので重いです 室町後期ぐらい でしょうか |
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