ページ

2018年6月5日火曜日

再び逢うまでの遠い約束

 知らずにいることが罪になる場合だってあると知ったあの日・・。ゆで太郎には実は運営会社が二つあって、創業直営の「信越食品」とフランチャイズの「ゆで太郎システム」が存在するというのです。八丁堀店の撤退後、旨い蕎麦を求めて他のチェーン店系列を廻ってはみたものの、雛鳥の刷り込みのごとくゆで太郎の蕎麦の味に馴らされた自分には、どれも満足いくものではありませんでした。ある日我慢の限界が来て、ゆで太郎の店舗一覧を調べてみると、日本橋のほど近いところに一軒あるではないですか。光速移動で店の前まで行くも、なにか自分の知ってるゆで太郎と雰囲気が違います。券売機のメニューがいやに豊富だし、店内もドラッグストアのように明るい。これで蕎麦の味が違ったら、これはもはやゆで太郎ではないのではないか。果たして蕎麦はまったくの別物でありました。一体どういうことなのか。これはこれで尊重されるべき味ではありますが、雛鳥の刷り込みのごとくゆで太郎の蕎麦の味に馴らされた自分には、満足いくものではありませんでした。と、同じことを二度言いました。
 で、調べた結果得た答えが上記の事情でして、運営会社が二つあるというわけだったのです。調べたと言ったって、ホームページを見ればその経緯が大きく載ってるので、機密事項でもなんでもありませんが。八丁堀店は信越系で、日本橋店はシステム系なのです。そんなことも知らずに、味の違いを世の移ろいのせいだと勝手に儚んでいたのでした。この無知は無垢ではなく、あえて知ろうとせずにいた怠惰の罪なのかもしれません。もはや七つの大罪のひとつです。
 というわけで、店舗検索で信越食品系統を調べてみると、新川に一軒ありました。八丁堀から南東に進路を切って、葉山マリーナみたいな感じの橋を渡るとすぐです。懐かしのメニュー。狭い間口。調理場には八丁堀店にたまにヘルプで来ていたオバチャンの顔も。ピクシーズのキム・ディールみたいな。季節のメニュー、冷豚天おろし(税込520円)を注文しました。変わらぬ味。ゆで太郎のある惑星(ほし)に生まれたことを実感しました。では、今週もどうぞよろしくお願い致します。


懐かしさというのは不思議な感情だと思いました

写真では雰囲気が出てませんが、実際にはもっとマリーナ感が
あるんです。自分以外にも写真を撮ってる人がいました   


冷豚天おろし蕎麦 豚天が三枚も

0 件のコメント:

コメントを投稿