八丁堀という、飲食以外の小商いをするには完全にアウェーの地で、築五十年を過ぎる小さなビルの十四階段を上った二階の六坪弱の一室で、手持ちの古本と古道具を並べて店を開けたのが一年前の今日でした。我ながらわけの分からない、箸にも棒にもひっかからなそうな店が誕生したぞ!と感慨に耽ったことが懐かしく思い出されます。というか、今も状況はたいして変らないので、本当言えば少しも懐かしくはありませんが。それでも、あの日から地球が楕円軌道を描いて太陽を一周りしてきたことを思えば、仄かに心が暖かくなる気もします。
ともあれ、曲がりなりにも一年続いたのは、店主の営業努力の賜物であるはずはなく、何くれとなく手を差し伸べてくださったお客様や同業他業の方たちのお蔭であることは、言うまでもありません。やりたい事をやってたらいろんな縁が生まれてきたというのは、どうした因果応報なのか、有り難いことこの上ない話です。
というわけで、二年目もどうぞよろしくお願い致します。
『乳鏡』田谷鋭 白玉書房 1957年8月15日初版 帯 セロ剥がし跡 日付書込 2,500円 ブリキ筒 高さ13×直径6.7センチ SOLD OUT シルバースプーン スウェーデン 19C. 12.4センチ SOLD OUT |
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