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2015年2月22日日曜日

時よ止まれ

 春の気まぐれな天気に祟られて、貴重な収入の確保元である本日開催予定の蚤の市が中止になりました。そこで多少なりとも日銭を稼ぐべく、本来は定休である日曜日に店を開けることにしました。そもそもこの辺りはオフィス街なので、日曜ともなれば、生きとし生けるもの全てが生命活動を停止してしまったかのような様相を呈するのです。もちろん微粒子レベルで解析すれば、様々なものが蠢いていることを確認できるのでしょうが、肉眼の次元では、ほぼ時間が止まっていると言っても過言ではありません。
 それでも何人かの方にご来店いただき、時の彼方に葬り去られることなく過ごすことができました。ありがとうございます。静謐な風景の中でわずかに動きを見せる当店は、まるでベケットのある種の芝居のようです。と言うと、演劇関係者に叱られそうですが。
 次回の出店予定は、有楽町東京国際フォーラムで開催される大江戸骨董市です。少しは目新しいものをお披露目できるように、涙の仕入に奔走いたします。


 


『ベケットの友情 1979-1989』
アンドレ・ベルノルド
安川慶治・高橋美帆訳 現代思潮新社
2011年12月22日初版 帯
現代演劇史上最もフォトジェニックな作家
サミュエル・ベケットの最後の友人が描く
最晩年の肖像             

1,300円


 

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