そのため、定休の14(日)と合わせて店舗は三連休となります。
変則の営業でご迷惑をおかけしますが、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
昨日12月11日は、ポルトガルの映画監督マノエル・ド・オリヴェイラの106歳の誕生日でした。押し花電報でも送りたいところでしたが、もちろん知り合いでもないし、そもそも住所を知らないので、どうにもなりませんでした。1908年生まれですから、1903年の今日12月12日が誕生日の小津安二郎とは5歳しか違わないという事実が、時間のパースペクティブを狂わせてしまいそうです。小津がもはや歴史上の人物であるのに、オリヴェイラは100歳を越えてからも、映画史を刷新するような作品を撮っているわけです。生ける伝説などではなく、現役最前線24時の映画監督です。その作品はいつも、高齢者による功労賞のような映画ではなく、29歳ぐらいの新鋭監督が全霊を捧げて世に問うたような若々しさが漲っています。
こんな人が生きているのを知れば、ちょっと仕入で買い込んだぐらいで、神保町から店までの荷物が重くてつらいとか言ってられません。オリヴェイラに倣って百まで現役です。などと先のことを言うと、果たしてそれまで店が続いているのか、だいいち生きてるのか、なにより日本が存続してるのか・・とペシミスティックな妄念に囚われてしまいそうです。そんな時にはオリヴェイラの『家路』を観て、心を和ませたいものですね。
東京国際映画祭の舞台挨拶でオリヴェイラを見たことがあります。世界の映画界に君臨する傲岸不遜な王のような人物が現れるのかと思っていたら、袖から出てきた彼は、なんだかひどくモジモジしているおじいちゃんでした。
『マノエル・デ・オリヴェイラと 現代ポルトガル映画』 エスクァイアマガジンジャパン e/m books⑫ 2003年4月30日初版 帯 |
Manoel de Oliveiraのdeは今はドと表記する のが一般的 |
『不安』撮影中のショット 右端がオリヴェイラ このとき90歳になろうという頃 背筋も伸びて頑健そうな体つき |
SOLD OUT |
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