ページ

2018年4月12日木曜日

さっきの喫茶

 四月については、「最も残酷な月」だとか「何かが起こりそうな気がする」などと詩人たちは謳ったけれど、実際のところは茫洋とユルくて特に何も起こらないものです。だったらTeaでも嗜むとするか。というわけでお茶碗の紹介です。と、すごく雑な前振りで恐縮ですが、なにとぞご一読のほどを。インスタグラムでも以前にご案内した品ですが、こうして改めて見ると欲しくなってしまうなー、というふうに思っていただけたら幸いです。

 平形の高麗茶碗。平斗々屋という触れ込みで競り落したのですが、目跡の数や高台廻りの処理など諸々茶方の約束に沿わないようなので、厳密には斗々屋と言わないのでしょう。もちろんだからダメということは全くなく、分類化されてないからこそ自分で魅力を発見できる茶碗です。いかにも唐津の始祖であることを納得させる釉調、すでに相当お茶に使われたであろう伝世の味、手になじむ持ち重りなど、飽きずに手元に置いておけるものだと思います。

平斗々屋手 高麗茶碗
16世紀 
径14.1~14.3×高さ4.5×高台径4.8~5センチ

金直し一箇所。しっとりとした釉調と仄かに浮いた御本。

梅花皮と兜巾。高台側も見所に事欠きません。

素人が点ててもそれなりなので、手慣れた方にとっては
十分に小服茶碗として用を成します

ちょっと綿が出てしまってますが、糸味のよい御物袋に
収まっています。
sold



 

0 件のコメント:

コメントを投稿