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2016年3月14日月曜日

ハーバーフューチャー

15日(火)・16日(水)は出張のため臨時休業いたします。
18日(金)は仕入のため14時半からの開店です。
19日(土)はイベント『第7回 詩について・対話篇』開催のため店舗は
      16時半で閉店いたします。
20日(日)は有楽町東京国際フォーラムの大江戸骨董市に出店いたします。

どうぞよろしくお願い致します。


 横浜美術館で開催中の『村上隆のスーパーフラット・コレクション---蕭白、魯山人からキーファーまで---』を見てきました。聞きかじったところでは、見るのに相当なエネルギーを要するとのことなので、まずは腹ごしらえです。蒐集という欲望の渦巻きと対峙するならば、手づかみで生肉を貪り喰うぐらいの野性味は見せておきたいところです。石川町まで出て、下北沢の伝説的カフェ、チクテで働いていた方が始めたというCafe de LENTOに立ち寄り、豪快にビーフシチューのセットを注文。ニース風サラダにライ麦パンが付いていますが、カフェ分量なのでこれだけではもの足りず、デザートにホットコーヒーとチーズのタルトもいただきました。どれもとっても美味しいんですヨ♡
 というわけで、食料をガツガツと胃袋に収めたあとは、みなとみらいの美術館にスタイナー兄弟ばりに駆け込んでいきました。美術館正面、まだ入場もしていないのに目に飛び込んでくるのは、アンゼルム・キーファーの「メルカバ」。なんだ、これは!?どうやって持って帰ってきたんだ!輸送料はいくらかかるんだ?倉庫の年間借家料は一体どれくらい・・。とチケット代金も払い終えていない段階で飛び込んでくる疑問符の洪水。たしかにこれは疲れそう。
 怒濤のキーファー黒い三連星に混じってぽつんと置かれているのが、経年変化でちょっといい味になった金庫。精算した売上の保管場所?もしや、しまい忘れ?と思いきや、マウリツィオ・カテランの作品でした。これは結構欲しい。チケットを提示してエスカレーターを上るとすぐ左手に、Mr.の絵。その下に設置されているのは、またもカテランの作品である小さなエレベーター。アルテ・ポーヴェラつながりでしょうか。そこから先は、もはやどう順路を取っていいのか分からない混沌の館です。
 コレクションもまたその人の作品であるとはよく言われることですが、ヒエラルキーをつくらない一挙陳列ぶりは、お宝の山というよりは夢の島のようです。通常の蒐集ならばなんのジャンルにせよ、ピンからキリのピンを選択して手元に置きたいと思いそうですが、どうもそうではなくて、出向いた先で目にしたものを買ってみたという印象です。なにやら物を集める行為の原初性に立ち会っているようで、空恐ろしい気持ちになります。サクセスしたアーティストの、金にあかせて買い集めたもののお披露目会では全然ありません。文脈は見る側でつくらなければなりません。たしかにエネルギー消費の大きい展示会です。やはりポッケに生肉でもしのばせておいた方がいいようです。



マウリツィオ・カテランっぽく。
「コール天地の鹿のぬいぐるみ」
足から耳まで15.8×胸から尻尾まで9センチ
SOLD 

 
 

2 件のコメント:

  1. 横浜美術館には昨日、行かれたのでしょうか?
    私は、会場で「鈴木さん、いないかな~。」と思いながら、
    展示を見ていたのでした。
    金継ぎの講座、申し込み多数とのこと、よかったですね。

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    1. 植木さんらしき人を見かけたけど、幻ではなかったんだ!

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