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2018年1月24日水曜日

パラダイス・ロスト

 失ってはじめて気がつく、その存在のかけがえのなさに・・。今月の19日、ゆで太郎八丁堀店が閉店してしまいました。その旨を知らせる貼り紙を見たのは閉店2日前のことで、事の重要さにまるで見合わぬふうに貼ってあるものだから、以前から告知してたのにこっちが気づいていなかっただけなのか、実際に直前になっての決定であるのかも分からないぐらいでした。最終日は14時までの営業で、本の仕入を終えて13時半ぐらいに行くと、店内はふだんと変わらない様子でしたが、最後なので大盛りが無料とのこと。今の今まで半信半疑の体でしたが、それを聞いて本当に終わりなんだと思いました。肉そば大盛りにわかめをのっけて、ここでの最後の昼餐を味わいました。店が入っているビルごと立ち退きなのだと小耳に挟みましたが、詳しいことは分かりません。どうあれ、自分が確実に歴史の転換点に立ち会っているのだという気がしました。昼ご飯の主要な拠点を失い、これからどうしたものでしょうか。京橋の方に行けば「シェ・イノ」があり、三越方面に足を伸ばせばマンダリンの37階に「センス」がありますが、そこで肉そばやかき揚げ丼セットは食べられるのでしょうか。諸行無常が身に沁みるばかりです。


大雪が降った次の日のゆで太郎。在りし日の活気は
すでに無い。                 

自分にとっては日本銀行券と同等の価値を持つと言っても
過言ではないクーポン券。              

ということで、諸行無常っぽい品物のご紹介です。

白鳳期の瓦の残欠3点。
左:山王廃寺軒丸瓦 中:山王廃寺軒平瓦 
右:不明の軒平瓦

左:最大残存7×4 厚さ2センチ
中:最大残存11×11 厚さ2.8センチ
右:最大残存11.4×6.8 厚さ3.7センチ
sold
山王廃寺は群馬県前橋にあった7世紀後半の寺院。
現存遺品の少ない石鴟尾がこの寺で見つかっていて、
かなり華麗な寺院であったようです。豪族・上毛野氏の
      氏寺と云われています。山王廃寺の軒丸瓦には単弁の    
    ものもありますが、これは複弁の蓮華文です。      
山王廃寺の三重弧文軒平瓦です。白っぽいあがりで、
弧の部分は丸みがあって柔らかな雰囲気です。   
四重弧文の軒平瓦です。これ、どこの寺院か分かりません。
三重の智積廃寺の瓦に似ているようですが、だとすると、
白鳳末〜天平初期にかけてのものです。山王廃寺のものと
比べて、手取りが重く焼成も緻密な感じです。     
        
エリマキトカゲの鉛筆キャップです。エリマキトカゲは
1984年に三菱ミラージュのCMの地を走る姿で大流行を
巻き起こしました。これもそのブームに乗じて作られた
ものだと思います。1984年はグリコの毒物混入脅迫事件や
マハラジャ麻布十番店オープンのあった年です。




片側の目のシールが取れていることでいっそうの侘しさが
募ります。                     

7×6センチ
sold

品物についてはメールでお問い合せくださいませ。どうぞよろしくお願い致します。




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