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2016年10月6日木曜日

鳴子イン八丁堀

10月12日(水)まで小野寺公夫の仕事『漆工礼讃』を開催中。
13(木)・14(金) 搬出休をいただきます。

22(土) 『詩について・対話篇 第9回』開催のため16時半で閉店。
23(日) 乃木神社の骨董蚤の市に出店いたします。

インスタグラムもぜひご覧ください。こちらから→👃

 漆器の椀を作るのに、口まわりのような消耗が激しい箇所には、下地を付ける前に布を張って補強するのですが、勝手知ったる木地屋さんだと、布着せの厚さを端から察して木地をひいてくれる、ということを小野寺さんから聞きました。1ミリも無いような厚さを調整するのは、なかなか熟練を要する技術でしょう。それを聞いて、小津安二郎の『麦秋』制作時の逸話を思い出しました。麦畑を斜め横移動で映すラストシーン、編集の浜村義康の仕上げを見た小津が、「1コマカットしたね。なぜだい?」「こっちがいいと思ったので。いけませんか?」「いや、良くなった。ありがとう。」というやり取り(うろ覚え)。延々同じような麦の穂が揺れる場面の1/24秒を見抜く小津と、継ぎ目なく繋いでみせる浜村の関係が、塗師と木地師のそれに近いと感じたのでした。
 さて、自分のような半端仕事の不調法人間には、そんないぶし銀のコミュニケーションが実現する機会は今のところなさそうです。そもそも古物商にとって職人的交流の発露とは、どのようなものなのでしょうか。そういえば、先日の骨董市での仕入で、こちらの懐具合を察してくれた相手が、何も言わずとも200円オマケしてくれたのですが、いま思えばアレがそうだったのかしれません。ちょっと違う気もしますが。
 店では、本当の職人の仕事が見られます。お運びをお待ちしております。

そういえば、ブログでは展示風景をアップして
いませんでした。年1回の仙台での展示や工房でも
見られないものを出していただきました。

椀や盆や箱たち




気になるものはお気軽にお問い合せください。



 
 
 
 

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