全国でも屈指の動員数を誇る市ですから、そのぶん出店者も多く、集まってくるものも多種多様です。「昔みたいにおもしろいものが出なくなった」と、知った風な紋切型は気にせず、仔細に見て廻れば、この手の催事ではかなり楽しめると思います。
ものを見るのも楽しいですが、ものを買う人を眺めているのも同じぐらい楽しいものです。湯呑みや小皿なんかはいくらでも使い勝手がありますが、たまに何か得体の知れない機械の一部のような鉄の塊を手にして思案顔の人がいたりします。何に使っていたものか店主に聞いても「さあ。何か機械の一部でしょう。」と見たままのことしか言いません。値段を聞くと「2,500円」と微妙に高い。しかしその人は、鉄の塊を撫でさすりながら空を見つめて瞑想状態に入り、しばし自分の心と対話をしてから「これください。」と言ったりするのです。いったいそんなものを何に使うのか、買って家に持ち帰ってどうするのか、その人の部屋に16ミリカメラを設置して定点観測したくなります。そしてそのフィルムをもとにフレデリック・ワイズマンのようなドキュメンタリーを製作したい・・。
さて、自分はといえば、今日は小さな鉋を手に入れました。刃が少し欠けているので、ポッケに入れて持ち歩いているときに職務質問されても、凶器準備集合罪に問われないというところがすぐれものです。樫の木味も抜群です。
小さな鉋 長さ9 巾3,9 厚さ1,5 刃巾3センチ 刃は1枚。押えの刃は元から無いタイプです。 木目は追い柾目のようです。 SOLD OUT |
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